コーシャ食品

牛肉

和牛は、日本文化を色濃く反映した食材です。また世界に類を見ない高い品質を誇り、コーシャ認証を受けることで販売市場が拡大できる可能性を持つ食品といえます。

コーシャ認証を受けるため、牛の屠畜は「命をもらう」と考え、牛が痛みを感じないように訓練を受けた専門家が行います。

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スロタリーと呼ばれる専門家が牛の健康をチェックします。

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血官、筋を切り取ります。

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肉に塩をかけ、さらに血を抜きます。ここまで24時間以内に処理します。

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水につけほぼ完全に血を抜きます。

屠畜、動物の血液を塩で完全に抜き、筋と血管は排除します。
反すうする哺乳類であるとコーシャを認証します。

牛肉、羊や山羊はすべてコーシャですが、ブタやウサギはコーシャではありません。また鳥類では、鶏、アヒル、ガチョウ、七面鳥などがコーシャであると認められています。

鶏は、羽根をむしる時の温度調節が重要です。日本での現代的な食鳥処理は相容れないため、昔ながらの方法で処理します。
魚類と肉類を同時に接収、提供してはいけないことになっています。

コーシャでは、牛乳と肉類を一諸に食してはいけないことになっているため、「チーズバーガー」などは認められません。
コーシャの台所では、調理器具、鍋、フライパン、包丁は自然の水で洗浄しないといけないことになっています。
皿は、肉用、魚用 別々に使用するために別々に保管し、別々に利用します。つまりいくつかのセットを別々に保管する必要があります。
洗い場のシンクを2つ用意するか、食器洗い器は2つ必要とし、布巾やラックも2つ用意します。

魚介類

日本の魚は、もともと多くがコーシャとして認められています。

コーシャとして認められている魚介類

Japanese Roman letters English name photo photo
鯵 Aji horse mackerel Mackere ajisushi
赤ムツ Akamutu black-throat seaperch black-throat seaperch
鰊 Nishin&kazunoko herring&Herring roe herring herring
鯖 Saba mackerel mackerel sabasushi
鱒 masu Chinook salmon Chinook salmon
甘鯛 Amadai tilefish tilefish
メバル Mebaru Rock fish mebaru
鮎 Ayu sweetfish sweetfish young ayu
鰹 Katuo bonito bonito katuobushi
鯔 Bora Mugil cephalus Mugil cephalus Botargo
鰤 Buri Yellowtail Yellowtail yellowtail
ワサラ wasara before Buri wasarahi mojyako→wakasi35cm→
いなだ inada Young yellowtail Young yellowtail
かんぱち kanpachi Amberjack Amberjack Kanpachi Sushi
小鰭 Kohada medium-sized gizzard shad gizzard shad kohada sushi
鮪 Maguro Tuna Tuna tuna O-toro,chu-toro,AkamiAkami
秋刀魚 Sanma saury saury grilledsaury
鱸 Suzuki sea bass sea bass sea bass grilled
鯛 Tai sea-bream sea-bream sea-bream sushi
ひらめ Hirame flatfish flatfish flatfish
カレイ karei Flat fish flatfish flatfish
カマス Kamasu Barracuda Barracuda Barracudadried
鱈 Tara cob
ほっけ Hotuke Atka mackerel Atka mackerel
キス kisu sillago sillago kisuTenpura
虹鱒 Nijimasu Rainbow trout Rainbow trout
鮭 Syake salmon
イクラ ikura salmon roe

コーシャとして認められていない魚介類

はまぐり
ホタテ

あなご
カキ
あんこう Ankou angler fish
カジキマグロ kajikimaguro Billfish
うに Uni sea urchin
かに Kani crab
いか Ika squid
蛸 Tako octopus
海老 Ebi shrimp
浅蜊 asari asari clam

日本酒

日本で生まれたお酒は大きく分けて、日本酒、焼酎、泡盛の3種類ありますが、その中から日本酒についてコーシャ認証の立場で説明いたします。

日本酒の原料は主として米、米麹と水で、それらを発酵させて作りますが、それ以外にも酵母、乳酸菌など多くのものを使って醸造されます。

醸造会社によっては、本醸造や吟醸酒で使う醸造アルコールや料理用日本酒を製造するのに使い、酸味料、調味料、アミノ酸、糖類等を添加するものあるので特に気を付けなければなりません。

また、製造の最終時で日本酒の透明にするためにフイルターや滓下げ剤を使う醸造会社もあり、注意を要します。

特に醸造アルコールは、コーシャ醸造アルコール以外の醸造工場に保管することも納入するこがコーシャとして認められていません。この条件のために、多くの日本酒がコーシャの認証を取得できない理由になっています。

その他、コーシャ認証を得られる日本酒になるための条件は下記のとおりです。

1)米の確認。(材料の生産地の訪問や購入農家の確認)
2)水の保管方法、獲得方法。ポンプフィルターの確認、特にフィルターの構造を確認、水の分析。
3)米麹の素になる、種麹の製造会社に訪問してプロセスのすべての確認。
4)醸造会社にある、アルコール類の確認(機器清掃の消毒用も含む)
5)すべての醸造会社に、Kosher醸造アルコールだけの購入を条件づけ。
6)Kosher醸造アルコールの購入履歴データーと領収書の確認。
7)工場製造責任者に対するKosher契約書に法的責任確認の宣誓書。
8)醸造会社の代表に対するKosher契約書に法的責任確認の宣誓書。
9)種麹製造会社に訪問して、Kosherの確認。文書の提出。
10)醸造会社工場内にラビの許可以外の原材料、添加物の搬入の禁止
11)イースト製造会社に訪問と文書での証明書の提出。
12)酵素のKosher工場製造からの購入。
13)乳酸のKosher製品使用。
14)醸造会社に全ての生産物の開示と製造工程表、原材料情報の開示、工場の見取り図と購入物の帳簿の確認。
15)新製品製造計画書の事前打ち合わせの義務。
16)ボトルの清掃温度の指定。
17)工場内の清掃方法の指導
18)ラビの抜き打ち審査の条件。

上記以外に多くの条件がラビによって課せられています。

日本酒の全体像

日本酒の基本の作り方として、米と水を原料として、米が麹で糖化され、ブドウ糖ができます。ブドウ糖は、酵母による発酵でアルコールになります。

これら糖化と発酵という二つの作用が一つのタンク内で進行して高濃度のアルコールを生成させる醸造方法でできるのが、日本酒です。

どのように日本酒が造られるのか、その製造工程を順を追って説明しながらコーシャの注意点を解説してみます。

1)米の外側には、タンパク質、脂肪、ビタミンなど日本酒の味、香り、色に影響を与え、日本酒の質を弱化させコントロールが難しい物質があるので、それを25~70%の割合で削り、取り除きます。その取り除いた割合で品名が変わります。取り除いたお米の事を「心白」といいます。

この精米作業は、摩擦で機械が温度が上がると米が割れて安くなったりします。そのため細かい傷がつかないように、回転数、温度を調節して6時間から72時間以上もかけて行ないます。

2)洗米。洗米後は白米をただちに浸漬(しんせき)タンクに移して新しい水を加え、水に漬けて吸水させます。浸漬時間は米の種類、性質、使用目的によって異なり、お酒の品質に大きな影響を与えるので、時計を確認しながらの作業になります。コーシャでは、水の供給方法や獲得方法を明確にします。

3)水分を含んだ米を蒸すことで、米粒内のデンプン組織が壊れて麹菌の繁殖が容易になります。これはお米の殺菌も兼ねています。この作業は非常大切で、以後の工程、ひいては酒質に大きな影響を与えるため、温度と香り、ツヤ、を見極めながら作業していきます。

4)蒸し上げられた米は、麹用、酒母用、掛米用と、それぞれの使用目的に応じた温度にまで冷却されます。

5)麹はカビの一種で蒸米の表面から中心部分へと繁殖させたもので、デンプンを分解しブドウ糖に変える働きを持ちます。この麹の素になる種麹はコーシャ認証に特に重要で、どのような方法で培養するかカビの管理方法の確認を必要とし、培養するときにの栄養分等の審査したもの以外に使わせません。

6)米と麹から出来た、ブドウ糖が(酵母)イーストの栄養源となるだけでなく、お酒の旨味成分として酒質に大きな影響を与えます。この時酵母(イースト)を加えアルコールが生まれてきます。ほとんどの醸造会社は、1906年に成立した醸造協会(Brewing society of japan)の酵母を使うか、協会の酵母を培養して使います。

ラビはこの酵母に製造方法と保存方法、そして培養に使う養分を確認して、確認できた酵母(イースト以外使わせない)醸造会社によっては順調にアルコール発酵を行わせるためには、酵素を使う場合もあり、この酵素の由来や製造工程、材料を調べあげ、ラビが酵素製造工場に訪問しなければなりません。

日本酒の製造の工程中には、多くの雑菌の繁殖を抑えることのできる乳酸が必要です。醸造会社によっては、独自で乳酸作る会社もありますが、この乳酸はコーシャ認証商品だけを使うよう、また厳格に要請し工場内の敷地に認証の受けた乳酸以外を搬入させてはいけません。

乳酸は、アルコールが強くなるまで、麹の持つ様々な酵素と純粋に育てられた酵母が活躍しタンクの中で、多くのアミノ酸、ペプチド、有機酸などの生成過程を守り、タンクの中を麹とイーストだけにします。

タンクの中は、発酵のため10℃から15℃前後に保たれ、表面の泡の状態を様々に変化させながら、14~20日間で熟成し、アルコール濃度は19%から20%になります。

7)このタンクの中のお酒はまだ白く濁った状態で、圧搾機に入れて液体部分(日本酒)と固形部分(酒粕)に分離します。その後も日本酒は、他のタンクに移し替えて取り切れないタンパク質、デンプン等を時間をかけて沈殿させて滓を取り除くます。ここで数多くの醸造会社では、滓を取るときベントナイトを投入する場合があり、投入する場合は、純粋のベントナイト使用を要求めています。

ここでコーシャ認証のために困るのは、多くの醸造会社がゼラチン入りのベントナイトを使っていることです。

透明になった日本酒はさらにフイルターで濾過した後、約65℃の温水に金属性の管を通し残存酵素を破壊すします。そして、熟成のためタンク内で約半年間の眠りにつきます。

8)ビン詰めは、ビンの清掃方法、清掃薬剤、使用する水の温度、全てラビの指示に従わなければなりません。

日本茶

日本で生産されるお茶は、ほとんどすべてが緑茶です。コーシャ認証での注意点は以下の通りです。

1)害虫の除去の徹底(お茶製造工場で抜き打ち検査)。
2)ダニや害虫の外部化学的分析。
3)ラビの目視での審査。
4)お茶の畑から、加工工場までの追跡調査。
5)パッケージ材質、工程、コンタミネーション の回避方法の方法指示。

世界的にみても、製茶過程で”蒸し”という工程が行われている製法は、日本以外の国では見られません。

日本の緑茶の製茶は、新鮮な状態を保つ摘採した時点で蒸すことで、発酵を止め酸化酵素の働きを止めた「不発酵茶」です。

世界各地に美味しいお茶がありますが、もともとお茶の木は一種類で、長い何月をへていろいろな品種が生まました。現在では大きく2種類に分けられ、日本茶は中国種(バラエティシネンシス)でそれを長い年月を改良し下記のような品種を作りあげたものです。

やぶきた 代表品種
ゆたかみどり
さやまかおり
かなやみどり
べにふうき
つゆひかり

この茶葉を使い日本茶は、栽培方法、摘採時期、製造工程などの違いによって、さまざまな種類のお茶を生産しています。
日本茶の種類を大きく分けると、煎茶 玉露 番茶 ほいじ茶 玄米茶 茎茶 芽茶 粉茶と、ティーセレモニーで使う抹茶があります。

以下に製茶工程を説明します。
製造は2つの大きな工程に分けられます。

荒茶工程(煎茶)
1)摘採。
2)摘採後の直ぐに蒸し発酵を止める。お茶の品質が大きく左右されます。
3)冷却。
4)何度も温度を調整しながら揉み、乾燥を繰り返す。
5)乾燥、最初の葉の目方から約75%が減る。(100KGが25KGになる)
6)貯蔵

仕上げ工程(この工程を経て販売される)
この仕上げ方法は、日本茶製造会社で違い多岐にわたるが大きく分けて2通りあり、乾燥工程をはじめにするか、振い分け、整形の後に乾燥させる方法の2通りあります。

1)乾燥
2)振い分け
3)整形(切断)
4)包装

抹茶の荒茶工程(揉まない)
1)摘採する前に、茶木全体を太陽の光が当たらないように覆う。(年1回しか摘まない)
2)摘採後の直ぐに蒸し発酵を止める。
3)熱風で乾燥させる。
4)葉と茎を分ける。
5)再乾燥。
6)貯蔵

抹茶の仕上げ工程
1) 振い分け
2) 整形(切断)
3) 石臼
4) 包装

日本の主要お茶生産地
静岡県 富士 沼津 庵原 本山 牧之原 川根 掛川 天竜
鹿児島県 種子島 大浦 知覧 頴娃(エイ)有明 財部
三重県 四日市 鈴鹿 亀山 飯南 度会
京都 宇治 宇治田原 和束 山城
福岡県 八女 星野

日本茶の成分と効果

カテキンの効果
1)日本茶には、多くのカテキンが含まれています。この日本茶のカテキンには、悪玉といわれる「LDLコレステロール」だけが低下させ、善玉といわれる「HDLコレステロール」には影響しないという、優れた特性をもっています。

2)人間の身体は、活性酸素が増え過ぎると、病気や老化につながります。日本茶のカテキンには、活性酸素を消去する抗酸化作用があります。

生物にとって欠かせない酸素。酸素は、ストレスや紫外線、激しいスポーツなどので活性酸素に変化します。活性酸素は、老化を促進します。したがって、積極的に活性酸素を消去する食品を摂り、できるだけ活性酸素の発生を抑えるように工夫することが健康のポイントになるのです。

活性酸素を消去する食品は多数存在しますが、中でも日本茶は他の食品や健康茶の抽出成分に比べても格段に高い効果をもっています。

3)日本茶には、ビタミンE、ビタミンC、ビタミンB2など が含まれ、ビタミンB2が不足すると、口角炎や舌炎を発症しまが、日本茶の100gあたり1.4mg程度のビタミンB2を含み、この量はパセリ、ほうれん草、モロヘイヤの約4倍あります。

なお、烏龍茶や紅茶には、製造工程の途中でほとんどなくなってしまいます。

4)日本茶にもカフェインが含まれています。飲料中のカフェイン含有量は以下の通りです。
煎茶 26~30mg(150mlあたり)
紅茶 28~44mg(150mlあたり)
コーヒー 60~180mg(150mlあたり)
コーラ 15~24mg(150mlあたり)

5)日本茶には葉酸も含まれています。葉酸は、赤血球の形成を助ける栄養素で、動脈硬化・大腸がん・痴呆・アルツハイマー病などの発症を抑える効果があり。日本茶には、ほうれん草やパセリの約5倍の量の葉酸が含まれ、食品中で葉酸含有量がとりわけ高い干し海苔と同程度です。紅茶には少量しか含まれていません。

6)日本茶に含まれるβ-カロテンは腸管より吸収され、肝臓中でビタミンAに変化します。ビタミンAは、夜間の視力の維持を助ける栄養素で、ニンジンの約3倍にあたります。

7)日本茶に含まれるビタミンEは抗酸化作用を示し、体内の脂質を酸化から守る働きをもちます。煎茶に含まれるビタミンE量は、ほうれん草の約32倍、とうがらし(唐辛子)の約2倍強で、ビタミンE含有量で煎茶を上回る食品素材はほかにはほとんどみあたりません。